相続人の1人が海外に在住している場合の相続手続き
相談者様:70代女性
亡くなられた方:相談者様の夫
相続人:妻(相談者様)、長男、長女
相談内容
相談者様の配偶者である夫が亡くなられました。
ご相続人は相談者様(妻)、県外在住のご長男様、海外在住のご長女様の3名です。
ご相続人が県外・海外在住であることやご自身が高齢であることから、相続手続きについてすべてお任せしたいというご相談です。
弊社にて遺産承継手続き(貸金庫開扉・預貯金解約手続き、不動産名義変更手続きなど)相続税申告手続きをお手伝いさせて頂きました。
弊社が代行した手続き・解決内容
① 手続きのご説明、遺産分割協議内容の伝達、相続税のご報告等のやりとり
・オンライン面談やメール等でやりとりをして進めさせて頂きました。
② 遺産承継手続き
・遺産承継手続き(貸金庫開扉や預貯金解約手続き等)には、弊社との委任契約書や委任状にご相続人の皆様のご署名、実印のご捺印が必要となります。
・ご相続人の皆様の印鑑証明書も必要になりますが、海外在住の場合は、印鑑証明書が発行されません。印鑑証明書に代わる資料として、現地の在外公館(領事館や大使館)にて本人の署名であることを証明する署名証明書(※)を準備していただきました。
・ご相続人の皆様からの委任に基づき、貸金庫開扉や、預貯金を解約して、遺産承継用の口座へプールする手続きを進めました。
③ 遺産分割協議について
・メール等で遺産分割内容をご確認いただきました。
・海外在住のご相続人には、遺産分割協議書を国際郵便で送付、在外公館に持ち込みの上、署名証明書(※)を取得していただきました。
④相続税申告手続き
・遺産を受け取った相続人は、海外に在住していても日本の相続税が課税されますので申告が必要です。
⇒納税管理人(納税者に代わって税務申告書の提出や国税の納付等、本来は納税者本人が行う手続きを代行することになります。)を選任する必要がありますので、弊社税理士が納税管理人となり、相続税申告書の提出、納税手続きを進めました。
⑤ ご相続人への遺産分配手続き
遺産分割協議に基づき、不動産名義変更の登記申請、被相続人の預貯金をプールしてあった遺産承継用の口座から、相続税の納税、弊社の手続き報酬等の支払いを行った後、残額を遺産分割協議に基づき、各ご相続人に分配送金いたしました。
(※)署名証明には①在外公館が発行する証明書と申請者が領事の面前で署名した私文書を綴り合せて割印を行うもの②申請者の署名を単独で証明するものの2種類があります。
結果
相続人が県外や海外に住んでいる場合、相続手続きは通常よりも複雑になりますが、弊社では遺産承継、相続税申告といった相続手続きについてワンストップで進めることが可能です。
お客様からも、ご自身が高齢なことやお子様が県外、海外在住なことから一人で進めるのは難しいと思っていたので、ひとつの窓口で相続手続きがすべて済んでとても満足ですというお言葉をいただけました。