預貯金口座の出入りが頻繁にある
預貯金の入出金は、事業を行っていない限り、それほど頻繁にあるわけではありません。給料が入り、必要な生活費が出ていくだけです。
したがって、預貯金の出入りが頻繁にある場合には、何らかの売買が頻繁にあるのが、あるいは誰かに対する貸付と回収があるのかが想定されます。
それらが相続税申告書に表れていないときには、申告漏れが想定されるため調査対象者に選定されます。
個人間の金銭の貸借は、把握が難しく、家族が知らない場合もありますし、借用書がない場合もあります。
しかし、他人に対する貸付金がある場合には、相続財産として申告する必要があります。この存在を確かめるには、預貯金通帳の入出金の状況をよく確認し、判断していくしか方法がありません。
税務署では、預貯金については実に詳しく調べています。相続税の税務調査の際に、預貯金の出金の中で100万円以上の金額が大きなものについては、そのお金がどこに行ったかというところまで調べていきます。
そして、出金先の不明なものが多くある場合には、何かの財産を買ったのではないか、もしくは現金として持っていたのではないか、ということで税務調査に選定されることになります。